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フィンドホーン体験記第3章

フィンドホーン体験記第3章

トランスフォーメーション・クイズ解答

フィンドホーンの近くにはインバネスという町があります。そこには湖があって、それはあることで有名です。次のうちどれでしょうか?

1、今度映画にもなることでアーサー王伝説は注目されていますが、実はインバネスにある湖には、伝説の聖剣エクスカリバーが埋まっていると言われています。

2、2001年、つまり日本と韓国開催のワールドカップの一年前、イングランドとスコットランドの練習試合がその湖の畔で行われた。試合はPK戦へともつれこみ、デビット・ベッカムが大きくゴールを外してしまった。ボールはそのまま湖へと。ファン100人が湖へ飛び込み大騒ぎになった。

3、その湖には恐竜が住んでいると地元では信じられている。多くの人が目撃していて、恐竜には名前までついている。

正解は3です。インバネスにある湖は、かの有名なネス湖です。
フィンドホーンに行く前にそこに数日滞在したのですが、ユースホステルで働いていた人は、ネッシーを見たことがあると言っていました。

脱落者

 ノッチンガムから来た女性が去ってしまった。彼女はニューエイジのこともよく知らなく、周りの雰囲気に馴染めなかったのだという。確かに慣れない人にとってそこらじゅうで人がハグをしていたり、自分がついていけない話ばかりされていては、違和感と孤立感を感じてしまうのだろう。僕は彼女の気持ちがとてもよくわかった。僕もエマソンに着いたばかりの頃は、占星術だの、瞑想だのカルマだのと、わけのわからない話ばかりが周りで飛び交っていて、戸惑いを感じたものだ。実際、このような「抵抗」は後々ここフィンドホーンでも発展していくことになる。

神聖ダンス

 二日目、日曜日の朝は神聖ダンスをした。これはいろいろな国に古くから存在しているフォークダンスのようなもので、通常輪になってやることからサークル・ダンスとも呼ばれている。日本の盆踊りもその中のひとつに入っている。あるドイツ人の踊り家が、これらのダンスの霊的価値を認め、ギリシャ、アイルランド、イスラエルなどからフィンドホーンに持ってきたのが始まりだという。
 僕が一番印象に残っているのは、一番最後にした瞑想的なダンスだ。パッヘルベルのカノンに合わせて踊る。輪になって両手を前の人の肩の上に乗せ、左足を右足の前に持ってきて、続いて右足の後ろに持っていく。そして右足を前に出し、左足を右足の前に持ってくる。この繰り返しだ。
 これはエマソンでもやったことがあったし、ダーリアンから散々聞かされていたものだ。彼の大のお気に入りだったという。その意味がよくわかる。まだ二日目で、グループのメンバーもお互いに馴染んでいなかったのに、何かが解放されたかのように、一体感が感じられた。

アテューンメント

 ここではいつも物事の始めと終わりにアテューンメントというグループ瞑想のようなことをする。みんなで輪になって手をつなぎ、グループのメンバーと一体となることに意識を向けながら、一、二分黙祷する。この時、エネルギーを流していくのだが、確かに熱気のようなものが隣の人から伝わってきたのが感じられた。

ガーデンかキッチンか、それが問題だ

 僕は瞑想と畑仕事が嫌いである。ニックやダーリアンとサセックス大学でザ・グループの活動をしていた時も、その二つが活動のメインであり、僕は二つとも嫌っていた。なぜその二つがメインの活動になったかというのにも、ダーリアンがフィンドホーンから持ち込んだことが原因だった。つまり、発端はすべてここフィンドホーンにあったのだ。
 瞑想に関しては、サンクチャリーという瞑想ルームに行ってやってみた。でも僕の気持ちは変わらなかった。

 問題は畑仕事だ。畑仕事なしにフィンドホーンは語れない。ロック、自然霊、巨大なキャベツと、畑仕事でここは有名になったのだ。瞑想と畑仕事の二つを拒否することは、フィンドホーンに挑戦状を叩きつけることを意味する。だから僕としては、極力それは避けたかった。

 月曜日からは体験週間のメンバーも共同体の仕事に参加することになっている。仕事といっても畑仕事からキッチンでの仕事、掃除などいろいろあって、現在共同体で必要とされている仕事が振り分けられる。みな好きな仕事を選べるわけでもないのだ。クルニーヒル・カレッジのキッチンでは二人必要。クルニーヒルの清掃に数人必要。クルニーヒルの畑で数人、ドラムディアンの畑で五人。キャラバンパークのキッチンで一人、ダイニングルームで二人。コローンの畑で五人。これらを全部考慮し、自分がやりたいことも重ね合わせてアテューンメントをする。その間に決めるのだ。

 一番やりたかったのはキッチンだった。マクロビオティックをやっていただけあって料理には興味があった。あの自然食のオーケストラのようなものがどのようにして作られるのかも見てみたかった。一番やりたくなかったのはいうまでもない。なぜ畑仕事が嫌いかって? 中学校の時に山村留学に参加して農業にはまっていた僕も、やがて草むしりなどの大変さに思い知らされたのだ。畑仕事に憧れるというのは都会人の幻想であって、あの苦労は散々やったものにしかわからない。この時点での僕にとって、フィンドホーンの幻想的な物語よりも、蚊、ハエ、害虫、汗、腰の痛み、草にカットされた腕の傷、暑さなどのイメージが圧倒的に勝っていた。

 さて、ここで二つの考えに挟まれた。一番好きなキッチンに応募すること。一番嫌いな畑仕事に応募すること。ここまで嫌っているのだから逆にトライしてみることで何かのブレークスルーが起きると思ったのだ。

 しかし、畑仕事の希望者は募集人数を完全に上回っていた。結局僕はいさぎよく他の人に譲ることにした。他人と行動パターンが違うことでまたも助けられてしまった。

キッチン

 クルニーヒル・カレッジのキッチンに配属されたのは、僕とサンガだ。サンガはスコットランド出身の女性で、初日悲しそうな顔をしていた人だ。キッチンのメンバーは他に四人。フォーカライザー(リーダー的な存在の人で、ここではフォーカライザーと呼ばれている)のレイチェルはアメリカ人で、ここに来る前はニューメキシコで鍼灸の学校へ通っていた。マクロビオティックの勉強もしたことがあり、料理の経験は豊富だ。オーストリア出身のバーバラはアメリカに長く住んでいて英語がうまい。フィンドホーンにももうかなり長く住んでいるそうだ。パン焼き担当のレイモンドはイギリス人。彼もここには十数年住んでいるという。ディードレは何と僕が住んでいるブライトンの出身だ。共通の友人が何人かいたが、今まで一度も会ったことがなかった。長い社会人生活の後再び大学に戻り、現在サセックス大学で人類学を勉強しているという。フィンドホーンには四週間前に来て体験週間をやり、その後デパートメンタルゲスト・プログラムに参加している。これは、数ヶ月間のプログラムで、毎日共同体の仕事に参加する。

 僕らはまず一人ずつ自己紹介をし、その日の気分を伝えた。1から10の数字で表し、1が最低で10が最高。そして、何か大きな問題などがある場合は少し話し合い、ない場合はアテューンメントに移る。みんなの意識を統一して仕事開始。

 僕はサンガとレイチェルと、芽キャベツを洗った。話をしながら仕事をしたので退屈するということがなかった。これは新発見だった。今まで仕事というとどことなく単調な作業が多く、正直いって楽しめるものではなかった。しかし、ここでの仕事は違う。仕事自体単調ではある。ただ、面白い話ができる人と一緒に仕事をしているという点が通常の仕事とは違う。

 料理ができあがるとみんなで輪になって料理を囲み、アテューンメントをする。

 当然のことながら、その日のランチはおいしかった。僕は数多くのメニューの中から芽キャベツを見つけ出し、お皿に盛った。

 通常僕の気分は6から8ぐらいだった。全体的には楽しんでいたし、人とのコミュニケーションもうまくいっていた。ある意味では10をつけてもいいぐらいだ。ただ、それにはやはりよほどのことがないと。
 
 僕には二つの性格がある。ひとつは内向的な部分。これはもともとあった性格だ。もうひとつが外向的なもので、後から身につけたものだ。後者が僕の理想であり、常にそうなることを努めていたのだが、時々もとの性格に戻ってしまう。特にフィンドホーンに来る前の数ヶ月はずっとそうだった。そういう意味でも、僕は、ここで外向的な性格を取り戻すことをひとつの目標にしていた。それは初日からうまくいき、とにかく積極的に人に話しかけた。はたから見れば明るい人に映っていただろう。ただ明るいだけではない。お互い感じていることをシェアーし合ったりと、かなり深いレベルのコミュニケーションを持つことができた。

 その日もいつものようにキッチンでの仕事が始まった。まずは輪になってのシェアリング。順番に数字を言っていく。「7」「5」「8」「4」いよいよ自分の番がやってきた。
「1」僕は言った。

続く

トランスフォーメーション・クイズ

ロックという人は自然霊とコミュニケーションを取ることができましたが、ドロシー・マクリーンは妖精と交信することができました。では、その名前は何でしょうか?

1、ティンカーベル

2、ニーラ・コルセット

3、デイヴァ

正解は次回

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南カリフォルニアの陽光がサングラス越しに差し込んできて、太平洋からの潮風が座席に吹き込んでくるが、気分は最悪だった。
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スピリチュアル・アドベンチャー・ノベル『天上のシンフォニー

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