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フィンドホーン体験記第8章

フィンドホーン体験記第8章

トランスフォーメーション・クイズ解答

『キング・アーサー』という映画が話題になっていますが、これは、アーサー王伝説を物語ったものです。日本ではあまり馴染みがないのですが、英語圏では誰もが知っている話です。『ダ・ヴィンチ・コード』でも注目されている聖杯伝説も、アーサー王伝説に含まれています。また、ここに出てくる円卓の騎士は、有名なSF映画にもモチーフとして使われています。

そこでクイズ。アーサー王伝説に出てくる円卓の騎士とは何人いるのでしょうか?

1、7人です。7は聖なる数字です。
  『七人の侍』というのもここから来ています。

2、12人です。キリストの弟子も12人でしたね。

3、6人です。実は円卓には、
  三角形が二つ上下に合わさったものが描かれています。
  つまりダビデの星です。その角が6個あるために、
  6人腰掛けるようになっているのです。

正解は2、12人です。12も聖なる数字で、イスラエル12支族、12使徒などと関係しています。

共同体員のインタビュー

 フィンドホーンに住んでいる人たちのインタビューをお届けしています。これは、1986年に行われたものなので、内容も時代背景も、すべてその時点でのことであるということを、ご了承ください。

二世

 二世には興味がある。ダーリアンは人智学者を両親に持ち、シュタイナー学校を卒業した完全なる二世だ。僕のように、大人になってから自らの意志でシュタイナーに興味を持ったわけではない。生まれた時からその環境は用意されていた。当然そこには、問題もある。誰でも反抗期を迎えるが、彼の場合、それは人智学に対する反抗だった。テレビなしのベジタリアン家庭に反発し、テレビを見たり、肉を食べたりするようになる。さらに、理知性への憧れ。リリイは人智学者は理知的だという印象を持っていたようだが、ダーリアンは違う。彼にとって、人智学者とは霊や妖精の存在を信じる、右脳的、感覚的な人種なのだ。だから、彼は大学で真の学術的姿勢に出会って、感激した。
 もっとも、彼の教育は無駄になっていない。スピリチュアルなことに興味をなくしたのではなく、新たな見方を持つようになっただけで、ある意味では一世よりもバランスが取れていると言えるだろう。不思議なことに、彼はフィンドホーンが大好きなのだから。
 特に畑仕事が。全くもって僕には信じられない。(笑)

 では、フィンドホーンの二世はどうなのだろうか。
 

キム

 キムがフィンドホーンにやってきたのは12歳の時だ。メンバーになった母親と共にカナダから移り住んできた。現在20歳で、ユース・プロジェクトというものを始めた。これは地元の青少年のためのプロジェクトだ。失業中の青少年に生きがいが得られるような活動を提供し、自分たちで何かを創造していくことができるようにサポートをする。そのひとつは、グラスゴーなどの失業者をスポンサーし、体験週間に参加させることだ。どちらかというと裕福な人でなければ参加が難しかった今までの状況を打破するのに、一役担っているようだ。

キム
 私の両親はヒッピー世代の人で、子供の時からニューエイジの子として、オルタネティブな環境で育てられたの。だからそれ自体は慣れていたわ。でも、共同体には住んだことがなかったから、最初はすべてが驚きだったわ。まるで両親がたくさんいるっていう感じね。
 地元の学校にも通ったの。でもみんなから変な目で見られた。ヒッピーの子供だって。時々自分の境遇を恨んだわ。もっと普通の両親のもとで生まれていればよかったって。
 そんなわけで、最初の数年はフィンドホーンに対していい印象を持っていなかった。
 それが14歳の夏に、青少年のための活動を手伝って、今まで見逃していた部分を、ここフィンドホーンで発見するの。その年に体験週間にも参加した。通常は18歳以上じゃないと参加できないことになっているんだけど、私の場合、精神年齢は高かったということで、(笑)特別に参加を許されたの。


 14歳か。面白いね。僕も14歳の時には山村留学というものに参加して大きな気づきが起きた。まあいいや。それで?

キム
 大きな変容が起きたわ。今まで内気だった自分が、もっとはっきりと自分自身を表現できるようになったの。
 その年にカナダに帰って、高校に行ったの。離れてみると余計にその良さがわかって、今まで気づかなかったフィンドホーンの価値というものがわかるようになった。
 母が夏にワークショップを開くためにフィンドホーンを訪れた時に私も一緒に来て、夏休み中いろいろな部門で働いたの。畑でも働いた。今まであまり接触しなかった自然というものに触れることができた。
 次の年の夏にやってきた時、夏の終わりと共にカナダに帰るつもりだったのが、ずっとここにいたくなって、メンバーになったの。
 ここには子供があまりいないから、自分が大人っぽいのは、大人とばかりつきあっていたせいね。毎週多くの人たちに会い、いろんなことを学ぶ。でも時にはその人たちから逃げ出したくなる時もあるわ。体験週間参加者の中には様々な問題を抱えている人もいて、それらをすべて吸収してしまうこともあるわ。


 どうするの、そういう時は?

キム
 月に一度ぐらいはグラスゴーに行ったりする。外の世界を見るいい機会になるわ。この小さな共同体に住んでいると、つい共同体内の出来事に追われ、外の世界との接触を失ってしまうことがあるの。


 わかるような気がする。僕もエマソンにいた時そう感じたから。

キム
 ここではみんなお互いに愛し合っていて、親切でオープンだけれど、外の世界は違う。グラスゴーで失業中の青少年と交流することは新しい経験だわ。ヘロイン中毒者もいれば、ケンカなどもしょっちゅうあるの。今まで一度も見たことがなかったから、大きなショックだったわ。フィンドホーンではケンカなんて起こりえないからね。
 ユース・プロジェクトはフィンドホーンと彼らを結びつける素晴らしいプログラムよ。彼らと交流する時、フィンドホーンの愛というものを自分たちの態度や行動で示すことができる。何人かはフィンドホーンまで来て体験週間に参加する。彼らの変わりようといったら、もう表現のしようがないわ。何人かは戻りたくなくなっちゃう。でも、それでは意味がないわね。フィンドホーンの本当の役割とは、多くの人をここに集めて住ませるのではなく、彼らが外に帰っていって、その精神を広めていくことだから。


 これからもずっとここに住むつもり?

キム
 ずっとではないわ。あと二年ぐらいはこのユース・プロジェクトを続けるつもり。その後はカナダに帰って大学に行く。たぶん会計を勉強する。クルニーヒルで会計の仕事を手伝って以来、お金の使い方に興味を持ったの。何か新しいプロジェクトなどを興す時もお金は常に必要だし、使い方次第によってはとても役立つから。将来的にはカナダの移民たちのために何かしたいわ。ベトナムやエチオピアなどからたくさん難民が来ているけど、彼らのために何かしたい。ここフィンドホーンで学んだことを活かしてね。

デミアン

 デミアンは体験週間で一緒だったグレッグの友達だ。6歳の時からここに住んでいて、現在21歳。ユース・プロジェクトにも参加している。一年ぐらい前まで、二年間、スコットランド南部にあるダンディーのアートカレッジに通っていた。

デミアン
 僕はマンチェスターの出身で、6歳の時にここに来た。当時は今とは全然違っていて、ユニバーサルホールもコミュニティセンターも何もなかった。ただ、いくつかのキャラバンがあるだけだった。人も今のようにたくさんはいなかった。50人ぐらいだったかな。体験週間なんてものもまだなかったね。新しく来た人はみんなピーター・キャディが面接して滞在させるかどうかを決めていた。
 地元の学校に通ったんだけれど、学校は嫌いだった。


 偏見があるから?

デミアン
 偏見はもちろんあった。ただそれはすぐ慣れてきた。というか、学校があまり好きじゃなかった。何も学んでいない気がしたから。どこにでもあるようなごく一般の学校嫌いっていうやつかな。もちろん自分が他の子供と違っていたということもある。みんな学校が終ると家に帰るんだけれど、僕は共同体に帰った。当時は、共同体からの子供というのは、僕の学年では僕一人だけだったから、余計に目立ったかもしれない。誰もこんな所来たがらないから友達を連れてくることもできなかった。だから、共同体ではいつも大人ばかりに囲まれていた。
 体験週間などで来る人は一週間しか滞在しないから、入れ替り立ち替りいろんな人がやってくる。だから誰とでもすぐ仲良くなるような術を身につけたね。


 せっかく友達になった人が一週間後には去っていってしまうというのはどう?

デミアン
 確かにそれはある。一人の人をずっと長く知るということが難しい。でも、ここに来る人たちはいろいろな国から来ている。例えば君は日本からだ。だから視野がとても広がる。そういう面ではいいかな。


 学校には友達はいたの?

デミアン
 知り合いはたくさんいたけれど、友達と呼べるようなのは二人ぐらいしかいなかった。その二人は共同体にも何度か遊びに来た。学校ではクラブとかにも所属していなかったから、放課後はほとんど共同体で過ごしたかな。


 親や共同体に対して反抗というものはなかったの?

デミアン
 もちろんあった。ティーンエイジャーはどこでもそうだよ。何人かのポケットから何か盗んだり、フィンドホーンの森を二回燃やしたこともある。


 森を燃やしたの? (僕は首を大きく横に振った)
 フィンドホーンの哲学についてはどう思う?

デミアン
 子供の頃はよくわからなかったね。だから興味もなかった。ただ、ここにいる人たちはみんな正直で親切でオープンだったから、哲学も素晴らしいものではないのかという気はしていた。十代後半からアイリーンやデビット・シュパングラーの本を読み始めて、少しずつわかるようになってきた。今ではとても興味を持っている。
 数ヶ月前にメンバーになったんだ。もう今までとは違う。ここにいなければいけないからいるのではなく、自分の意志でここにいるんだ。あと、ここはデザインのいい勉強になる。有名なデザイナーも来るからね。
 あと、僕は映画制作にも興味がある。将来は映画関係の仕事に就きたい。ユース・プロジェクトでも今度映画制作を始めようと思っているんだ。


 地元の青少年と一緒に映画を作るの?

デミアン
 そうだ。これはうまくいったら面白くなるぞ。


 彼らは君たちのことをどう思っているの?

デミアン
 みんな僕らを気に入っている。最初は、疑っている人もいたけれど、実際に僕らと交流を始め、素直さやオープンな姿勢を見て、偏見は消えていったようだ。


 ここにいて、他の世界から全くかけ離れてしまっているような感じは受ける?

デミアン
 それは心の持ちようだと思うな。外の世界との関係を全くたつこともできる。外の世界について何も知らなくても、ここには住んでいられる。僕は外の世界にも興味があるから関係をたっていない。そうやってバランスを取ることは、ここでも十分できるんだよ。もちろん、ここが中流階級のパラダイスになることもありうる。何人かの人はパラダイスでの生活に酔いしれ、外の世界には何も働きかけていない。
 でも、僕は違う。外の世界に向けて何か役立つことをしたい。
 僕にとって精神世界とは、その手の本をたくさん読み、山に籠もって瞑想することじゃない。他の人と関わることによって表現するものだよ。かといって政治に興味があるわけでもない。右でも左でもない。無政府主義者っていったところかな。グリーンピースには参加しているよ。
 真理についてみんなよく話すけど、誰一人として真理を知っている人はいないと思うな。サイババだってそうだ。もし真理があるとすれば、それは自分の内側にしか見出せないと思う。教義的になることは好きじゃないんだ。いろんな経験をして、いろんな考え方にオープンでいたいと思うな。

今後の予定

第9章

アレックスは経理を担当。そんな彼に、フィンドホーンとお金について訊き出します。『マリアエネルギー』に出てきた池沢美明の突っ込みの原点はここにあった。

そして、待ちに待ったぶっとんでいるお兄ちゃんの登場。フィンドホーン・カレンダーを作ったアラン・ワトソンにマイクを向けます。

トランスフォーメーション・クイズ

 円卓の騎士のモチーフがある有名なSF映画に使われていると言いましたが、その映画とは何でしょうか?

正解は次回
第9章
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