世界一長寿なブルーゾーン
世界一長寿なブルーゾーンとは
日本の沖縄もそのひとつ
みなさんはブルーゾーンというのを聞いたことがありますか? これは世界で一番長寿な地域と言われる5つの地域を指します。
イタリアのサルディーニャ島
日本の沖縄
アメリカのカリフォルニア州にあるロマリンダ
コスタリカのニコヤ半島
ギリシャのイカリア島
の5地域で、アメリカのダン・ベットナーという人が、ナショナルジオグラフィックと組んで調査を行い、見つけた地域です。これらの地域には百歳を超える長寿者が他の地域よりも多くいて、彼らのライフスタイルを調べたら共通項が見つかったということです。
長生きの人が多くいるということは、当然みな健康なわけで、健康になりたいのなら、彼らを見習うのが一番いいと思います。
では彼らの共通点は何でしょうか。ダン・ベットナーは次の9つを挙げています。
ブルーゾーンに共通する9つの習慣
1、日常的な身体活動
身体的運動が日課になっていること。ほとんどの地域でみな野菜などを自分でつくっているので、農作業を多くします。またよく歩きます。山間部に住んでいる人たちも多く、登り下りの道を毎日歩いたりします。
2、生きがい
生きがいを持って生きている人が多いです。目的を持っていたり、日々の喜びがあったりで、人生が充実していて楽しんでいます。
3、ストレスの対処法を知っている
ストレスは高齢期の疾病に密接に関係していると言われていますが、ブルーゾーンの人たちは、一日の生活の中でリラックスする時間を設けています。昼寝だったり、祈りだったり、茶会だったり。
4、腹八分目
彼らは決して腹いっぱい食べません。八分目で止める習慣を持っています。いわゆる日本で言う腹八分目という考え方ですね。
5、プラント・ベイスド・ダイエット
野菜や穀物中心の食事をします。完全にベジタリアンというわけではないですが、肉や魚はたまにで、毎日食べることはありません。野菜や穀物も自分たちでつくったりしているので、地産地消でオーガニックです。
6、適量のお酒
イタリアのサルディーニャ島やギリシャのイカリア島の人たちは、毎晩グラス一、二杯のワインを飲みます。他の地域でも適量のお酒を飲む習慣があり、楽しむことを忘れていません。飲み過ぎはよくないですが、適度なお酒はかえって健康にいいと、各種の研究で報告されていますね。
7、所属意識と社交生活
地域のコミュニティ活動に参加している人が多く、人とのコミュニケーションの時間が多いです。週末には大家族で集まって食事をしたりするので、孤独に暮らすことがないです。教会等の宗教的なグループに所属している人たちも多いですね。信仰があるということは人生の目的を見出しやすく、生きがいにつながります。
8、家族、友人との関係を優先させている
家族を大切にしています。年老いた両親と近くに住み、子どもたちともたくさん接しています。親しい人たちとの時間を優先し、深い絆を持っていて、これも生きがいにつながっているのでしょう。
9、いい影響を与え合う仲間と関わる
類は友を呼ぶと言いますが、ブルーゾーンの人たちは健康的なライフスタイルを送る人たちとつきあっています。そうすることでお互いにいい影響を与え合っているのです。
長寿地域は他にもあった
もっとも、長寿地域は他にもあります。例えばブルーゾーンのひとつである沖縄ですが、日本国内での長寿ランキングで上位に輝いていたのは1980年代です。最近では長野県や滋賀県などが上位に入っています。
では、長野県や滋賀県こそブルーゾーンなのでしょうか。日本の中でブルーゾーンを探せばそうなるでしょうね。実は日本で長寿村と短命村を調べた人がいます。東北大学の近藤正二先生です。そうした研究も考慮する必要がありますし、単に地域に限定されることだけではないかもしれません。
そうなんです。地域に限定されることなく、日本で最も健康だと思える人たちを見つけたのです。
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